【動画あり】ライ麦90%配合したパン生地は、小麦粉の生地とまったく違う

ライ麦90%配合したパン生地は、小麦粉のパン生地とはまったく違うという話です。

ライ麦の配合が多いパン生地は、米粉、上新粉、白玉粉、餅粉などを練っている感じと似ています。これらの粉は、グルテンがない粉です。ライ麦もグルテンがありません。まったくないわけではないけど、小麦のグルテンとは異なります。

あらためて小麦粉のパンはグルテンを楽しむパンなのだと実感します。小麦が持つグルテンの加工特性を存分に活かすことが、小麦粉のパンの醍醐味です。知識や技術を使い、微妙な違いから全く異なるパンを作り出す技術は、人間の叡智が詰まっています。小麦粉のパンは、そこが楽しいのです。

ライ麦のパンは小麦のようなグルテンがありません。ライ麦のパンは、ライ麦の特性を最大限活かしたパンになっています。だから膨らまないし、目は詰まっています。そこに小麦粉のようなフワフワも、軽い仕上がりも最初から求めていないのです。作ってみるとよくわかります。

サワー種を使う意味も、工程の進み方が違う意味も、ライ麦だからこそです。先人たちが見つけた製法に敬意を払います。歴史や伝統ってすごいな。

こんな硬いライ麦粒をどうして食べようと思ったのだろう?粉にしてパンにしようと思ったのだろう?

生きることは食べること。

ライ麦パンは、自然を享受するパンです。小麦のパンとは違った美味しさが詰まっています。自然をダイレクトに感じます。だから力強いのだろうな。

この無骨な焼き上がりにシビレます。

パンって面白いですね。ロマンを感じます。