【パンのホンネ】教科書には載っていない過発酵

私は製パンの技術書や学術書を持っています。また一般の方向けのパン作りの書籍も持っています。

どちらもパンに付いて書かれている本ですが、内容やレベルは全然違っています。技術書や学術書は専門的な難しいことを、専門用語や知識を使って書かれています。逆に、一般の方向けのパン作りの書籍は、わかりやすい言葉で簡単に書かれています。

そのどちらにも共通して言えることは、過発酵については載っていないのです。簡単な本だから載っていないわけではありません。難しい本でも載っていないのです。

単語としては出てくるものはあるかもしれませんが、実際の過発酵はどの状態を言うのか?指すのか?細かく解説されていないはずです。

それは、定めることが出来ないからです。言えることは、行き過ぎた発酵が過発酵です。そうとしか解説することができないのです。

行き過ぎた発酵

行き過ぎた発酵は、作る人によって違います。作るパンによって違います。そして、どの部分を切り取っているのかで違ってきます。発酵はミキシングが終了したら、窯入れまでずっと続いているものです。

過発酵ってどこを見て言うのでしょう?二次発酵だけを見て使っている事自体、すでに間違っています。

発酵を縦に区切ることは出来ません。過発酵を説明しろと言われたら、すごく説明が難しいことがわかると思います。

パン作りにおける過発酵とはなにか?

過発酵を理解するには、その前に発酵を理解していないと始まりません。発酵を理解するには、その前に酵母を理解していないと始まりません。ものには順序があります。

それらがわかって初めて「パン作りにおける過発酵がなにか」見えてきます。

過発酵は2倍を超えたからでもないですし、時間をオーバーしたからでもありません。そして、焼き上がったパンが膨らまなかったからでもありません。それらだけで判断することはできないのです。

とても難しいことを話していますよ。これらの意味がわかる人、わからない人が出てくるのは、知識量や経験値の差です。

パン作りを本当に知りたくなったら、勉強しないとわからないことばかりです。レシピを見て作っているだけでは足りないのです。

過発酵がわからない人は、まずは発酵を理解するために酵母から知ってください。順番に知識を学んでいくと、パン作りにおける過発酵の意味がわかるようになってきます。