冬のパン作りこの2つで「発酵が変わる!」

テーマは冬のパン作り「発酵」です。冬は寒くて寒くてパン生地の発酵が全然進まない季節。ホームベイカーのみなさんも苦労しているのではないでしょうか?

特に北の地方にお住いの方。キッチンが10℃以下のお宅も多いです。その中でパン作りをするのは厳しい環境です。待てど暮せどぜんぜん膨らんでこない。よく聞く話です。

発酵を左右するのはこの2つ

  • 環境温度
  • 生地温度

環境温度とは

パン作りの作業をするキッチンの温度です。パン作りには適した温度があります。家庭製パンなら、25℃前後がパン作りをしやすい温度になります。作りやすい温度から離れていくと、どんどんパン作りには厳しい環境になります。

冬は気温が下がるので寒い。そして空気が乾燥するので、湿度が低くなります。パン生地は温度だけでなく湿度も大切です。湿度50%を下回るとパン生地はどんどん乾燥してきますので、温度といっしょに湿度も上げていくようにしましょう。

キッチンの温度は住宅環境によっても変わります。マンションならエアコンですぐに23℃近くまで上がる温度も、北国の戸建てのお宅だと18℃以上は上がらないなど、環境を整えてもこれ以上はムリ、もう限界のラインがあります。その場合は、別の工夫が必要です。

ありのままの寒さの中で作るパン作りは、かなりハードルが高くなり厳しいということを理解して、まずはできる限り室温を上げることに注力してください。

生地温度とは

パン生地の温度のことを生地温度といいます。パン生地の温度が低すぎると発酵は進みません。どんなにキッチンの温度を上げても、パン生地の温度が低ければ、発酵はなかなか進まないのです。

ミキシングでパン生地を作るとき、何度で捏ね上げたのか?この温度が重要になってきます。捏ねが終わった時点で、パン生地の温度を測定してみましょう。20℃の生地と30℃の生地とでは、その先の進み具合が全く違ってきます。

レシピの温度になるべく合わせる

環境温度も生地温度も、手本となるレシピの温度になるべく合わせるように調整しましょう。

捏ね上げ温度が温度が27℃と指定されていれば、27℃前後になるようにします。ぴったり合わせることは難しいですがだいたい近い数値になるように目指していきます。

一次発酵は32℃と指定されていれば、32℃に近い環境を用意しましょう。こちらもぴったり合わせる必要はありませんが、32℃指定なのに20℃しかなければ、レシピ通りには進まなくなります。

レシピを頼りに作っているうちは、なるべくレシピに忠実に作ることで失敗を回避できます。レシピから大きく外れていくと、逆に知識が必要になってきます。

個別の工夫

環境温度をできる限り調整しもなお足りない場合は、パン生地だけの空間が温まるような、個別の工夫をしましょう。

一番は発酵器を用意することです。オーブンの発酵機能も使えます。

または、発酵中のボウルをブランケットで包む。羽毛ふとんの中にいれる。こたつの中に入れるなど、パン生地だけがほんのり暖かくなるような空間を用意してください。

発泡スチロールやクーラーバッグも使えますよ。家庭製パンは工夫して、あるものを利用しましょう。

まとめ

発酵を大きく左右するのは環境温度と生地温度。冬は特にこの2つを意識してパン作りをすると、発酵がスムーズに進みます。

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