バゲットのクープにこだわっている方。クラムにこだわっている方。名店のバゲットを見てみましょう。
こちらはComme’N TOKYO ( コム・ン トウキョウ)で購入した2本のバゲットです。
名店のバゲットはそこまでこだわっていません。そして完璧スタイルでもありません。多少ブレがあっても良いと教えてくれています。それがパンです。型でハメたプラスチック製品とは違うのです。
この2本のバゲットの見た目が違うのもクラムが違うのも、味や香りが違うのも、わざと違っているのです。使う材料も違う、配合も違う、作り方も違う、だからグルテンが違う、パン生地が違う。それがそのパンの個性なのです。
気泡ボコボコのクラムも、やや詰まったクラムも、それぞれ作り手が狙って作っています。
バゲット=気泡ボコボコではありません。
気泡ボコボコ=良いクラムでもありません。
気泡構造はコントロールして作られるものです。ボコボコクラムも詰まったクラムも、偶然ではなく必然なのです。
狙いどおりのクラムになったものが良いクラムなのです。
クープも完璧でなくても良いのです。多少違いがあっても、乱れていても、同じ姿をしていなくても、そこは気にすることではないと教えてくれています。名店でも、これでいいと言う考え方があるということです。
海外のパン屋さんはもっと個性豊かです。同じパンなのにサイズがアバウトで、揃っていないパンも多いです。
パンに何を求めるのか?どこに重きを置いているのか?名店のバゲットから学ぶことが多いです。