オーバーナイト18時間のクッペから見る、自分の目指すべきパン作り

これは、オンライン講座の「オーバーナイト製法で作るバタール・バゲット」講座のパン生地を使っています。

オーバーナイト18時間で作ったクッペです。外相・内相共に、良く出来ました。講座ではバタールとバゲットを作りますが、それ以外のパンにすることも、もちろん可能です。

プロと素人との違い

パン作りの面白いところは、同じ時間オーバーナイトしても、皆さん同じクラムにはならないところです。プロはここを揃えていきます。毎日作るパンがブレていては商品になりません。一定の品質を保つために、同じ物を作り続けます。これが腕であり技です。

家庭製パンでは、どうしてもプロのようにはいきません。ブレるブレる。作るたびに大ブレします。毎回、違った焼き上がりになるのも、クラムが違うのも、パン生地そのものが前回作ったパン生地と違っているからです。

そもそも、違ったパン生地を作っていること自体、意識していないと思います。だから結果が違ってしまっても、意識していないので仕方がないことなのです。

だからと言って、それは間違いではありません。正解とか不正解とか、そういう世界ではないのです。どこに軸を置くかの違いです。家庭製パンではそれだけ違ったパンを数多く食べることができるとポジティブに捉えることもできます。

パン屋はブレないこと、品質を保つことに軸を置きます。全国展開しているお店では、全店統一した品質です。サイズや焼き色など、厳密な規格があります。そこから外れないパンを作ります。これが、店ごとに違ったパンを焼いていてはブランド力が落ちます。

家庭製パンでは、何に拘るかは作る人の自由です。ベーカリーが目指すパンとは、対象も目標も違います。同じように作る必要も、同じように考える必要もないと思います。

皆さんはどんなパン作りを目指しますか?一度、ゆっくり考えてみて下さい。目指すパン作りが決まると、必要なことが見えてきます。何を学んだら良いのか?どんな知識を身に着けたら良いのか?すると、パン作りの道が開けてきます。