【動画あり】2台のニーダーで捏ね比較「ボリュームが全然違った!」

私はパン生地に対して厳しい目を持っています。細かい変化にもすぐに気が付く、微妙な味や香りもすぐにわかります。これは元パン職人あるあるです。一般の人よりセンサーが働きます。

現在、最新のニーダー2台を使い比べているのですが、先日おや?と思ったことがありました。

それを確かめるべく実験しました。ニーダーは機械ですから、特徴や個性があります。それを知った上で、上手に人間が使いこなしていくためには、あらゆる角度から検証してみる必要があります。

捏ね比較

同じ粉量を2台のニーダーで捏ね上げ、比較しました。

▼比較した2台


捏ね上がったパン生地は全く違うものでした!

グルテンの繋がりが違った生地が捏ね上がったのです。

つまり2台はニーダーの特徴である「捏ね」の部分が違うのです。だから、2つの違った生地が出来上がったわけです。(捏ねが違うのでこれは当たり前のこと)

パン生地が違うので、焼き上がりも違いました。(これもあたり前のこと)

ボリュームが少ない方は、どんなにニーダーを調整しても、それ以上のパフォーマンスを出すことはできませんでした。あらゆることを試しましたが、結果は同じでした。万策尽きました。操作でどうこうできる問題ではないと言うことです。つまり機械的なミキシングの限界と言うことです。

この違いが、2つのニーダーを選ぶ際の判断材料になるのだと思います。

しかし、今回の結果がすべてのパン生地に当てはまるわけではありません。作るパンにより、目指すパン生地が違います。別のパン生地ならここまでの差はでないのかもしれません。一概に言えないところがパンの世界です。

だからこそ、道具は特徴をしっかり把握して、使う側が上手に操作する必要があります。全てが同じ使い方(操作)ではないのです。

機械を使えば上手くできるはウソ

機械を使えば上手に捏ねられる、よい生地ができる、それは幻想です。

適したミキシングをしなければ、なにを使っても良い生地は捏ね上がりません。機械捏ねと言っても、使い方次第なのです。

それが顕著に現れた比較実験でした。とても面白かったです。また違ったパン生地で試してみたいと思います。