【パン作りの基本】どこまで捏ねたら良いの?見極めがわからない

どこまで捏ねたら良いの?捏ね終わりの見極めはどこ?
良くわからなくてなんとなく捏ねています

パン作りをはじめたばかりの方は、捏ねるという作業が「何を意味して」「どこに向かっているのか?」わからないと思います。

それは、捏ね上げの見極めがわかっていないということになります。

パンの数だけ存在する

捏ね上げの見極めは作るパンによっても違うし、作り方によっても違うので、パンの数だけ存在します。同じ食パンでも、捏ね上げの見極めはそれぞれ違うということです。

  • 作るパンによって違う
  • 製法によって違う
  • 配合によって違う
  • 使う粉によって違う
  • 食感によっても違う(さっくり・しっとり・ふんわりなど)

などなど、食パンひとつとっても、目指す仕上がりはそれぞれ違います。それはパン生地の違いです。つまり、捏ね上げの見極めは目指すパン生地によって違うのです。

捏ね上げはレシピの状態が正解

パンの数だけパン生地があるように、パン生地の数だけ捏ね上げの見極めが存在します。

だからね、レシピをしっかり見て、レシピに従ってください。書かれていない場合は、動画や写真で「この状態まで捏ねてね!」と見せてくれるレシピを選びましょう。

▼この状態まで捏ねます▼

すると、その状態のパン生地がミキシングの最終地点になります。そこに着地するように捏ねるのです。捏ねる方法は、手捏ね・機械捏ね様々です。でも目指すゴールは同じです。

逆にパン作りがわかってくると、そこまで書かれていなくても、自分で判断できるようになります。

すると、レシピの選び方も変わってきますよね。自分に合ったレシピを選べるようになると、パン作りが成功するし、楽しくなりますね。

レシピと解説は別物

レシピは解説書ではないので、そこまで詳しく書かれていません。本来、レシピとは配合と工程のポイントが書かれた、覚書のようなものがレシピです。簡素なものがレシピなのです。カード型のレシピなど、想像してください。

▼業務用の簡素なレシピ

手とり足取り、詳細に書かれているものがレシピだと思っていると、それは間違いです。それは解説です。

レシピと解説は別ものです。詳しく書かれたものを望む方は、レシピとそのレシピを解説してくれているものがセットになったものを選びましょう。

パン作りはそれぞれ違ってそれでいい

パン作りは、同じレシピを見て作っても違ったパン生地が出来上がる世界です。生地の塊を見ていると、同じように見えますが、実際は違っている部分をたくさん秘めたパン生地に仕上がっています。

それが、味や香り、焼き上がりに現れてきます。

作るキッチン環境、身に付けた知識・技術がそれぞれ皆さん違います。経験値も違えば、感覚も違います。すると、見極めが微妙に違うなど、様々な違いが生まれてきます。レシピで統一することができない部分です。

焼き上がったパンは自分フィルターを通過した、それぞれ個性を持ったパンが完成するわけです。コピー機でプリントアウトしたように、同じものが完成するわけではないのです。

捏ね上げの見極めも、レシピにしっかり記載されていても、そこを目指して作っていく過程ですでに微妙な違いが生まれています。パン作りとはそういうものなのです。コピーやクローンではありません。足りない部分は知識を身に着け、補っていくのです。

パンは生きもの。ひとつとして同じものはない。パン生地の数だけ、パンが存在するのです。

自分が作るパンをより良くしていくために、パンを作るということはどんなことなのか?一つ一つ理解していくことが大切だと思います。意識から変えていきましょう。