【コラム】パン作りを快適にするキッチン

女の城と呼ばれたキッチン。今では男性や子どもも積極的にキッチンに立つ時代です。キッチンの使いやすさはますます多様性が求められるようになってきました。

現代人の身長に合わせ、今のキッチンは昔のキッチンより作業台が高くなっています。IHや食洗機、ビルトインオーブンや様々な調理家電など、キッチンエリアはどんどん拡大しているように思います。使う人に合わせたキッチンが求められる時代です。そして自由に設計できる時代。

用途に合わせたキッチン

お料理するだけがキッチンではありません。お菓子を作ったり、パンを作ったり、蕎麦打ちしたり、キッチンで何を作るかは人によって違います。

自分の用途に合わせた使いやすいキッチン環境を作ると、作業がはかどり、作ることが楽しくなる。キッチンに立つことが楽しくなる。ウキウキする生活が始まります。

パン作り目線で作るキッチン

パン作りを始めた方ならわかると思いますが、パン作りは生地を捏ねるための、ある程度の作業スペースが必要です。
力を使うのでダイニングテーブルではグラグラしてきます。そして低すぎます。道具はそれなりに使います。

スペースが確保できないと、動きにくく、作業効率も悪くりなり、イライラして、上手くいくもの上手くいかなくなる負のスパイラルです。

理想を叶えたキッチンスタジオ

私のキッチンスタジオはパン作り専用のスタジオです。快適にパン作りができるように、パン作りを中心にレイアウトしています。

重要なのは動線!

スタジオでは動線を一番に考えています。一歩も動かずに一箇所で作業できるように作業台を中心として、オーブンや発酵器などを配置しています。作業だけでなく、一箇所に集めておくことで撮影もしやすくなります。

イメージとしてはシンクと作業台が横並びで、作業台の背面にはオーブンラックを設置し、オーブンと発酵器を並べれば、一箇所で向きを変えるだけで作業することが出来ます。

移動を少なく、スムーズに動ける配置。これが私の考えるパン作りしやすい動線です。

画角を考えた配置!

私は、オンラインパン教室を主宰しています。そして動画配信を行っているので、パン作りは常に撮影が付きものです。

オンラインレッスンやライブ配信などされる方は、特に画角が大切です。見やすい角度や、必要なものがフレームアウトせずに写っていることなど、撮影には画面に収める範囲や角度が重要になります。特にライブの場合は、カメラセッティングをいちいち直している暇はありません。

色々考えて配置したキッチンですが、それでも使っていくと不都合が出てきます。使ってみないとわからない部分です。当初より変えた部分がいくつかあります。そこは使いながら直していく細かい部分になります。

現在4年目に入りましたが、レイアウトはほぼ固定されています。これが一番やりやすいです。

パン作り目線で考えるキッチン。いかがでしたでしょうか?

皆さんの中にも、これからパン教室を始めようと思っている方、動画レッスンしたい方、またこれから新居を構える方などいらっしゃると思います。パン作りを楽しむ方なら、キッチン選びにパン作りの目線も加えて考えてみてください。

キッチンから始まる楽しいパンライフが待っていますよ。