今日も実験!ブルーベリーの発色実験をしています

今取り組んでいるものにブルーベリーの発色実験があります。

私が目指すブルーベリーブレッドというものがあって、それは何年も掛けた長いスパンで、ゆっくり完成させる「ゴールを目指す過程を楽しむ」ためのパンでした。それが今年の6月に完成しました。合計で3年ほど掛かったと思います。

天然のブルーベリーを使って、望む膨らみ、望むふわふわ、しっかり感じるブルーベリーの味、これらを出すことはすごく難易度が高い挑戦になります。通常は色付のための、化学処理されたパウダーなどの添加剤を使うのです。

天然のブルーベリーだけで理想のパンを焼くのって、実はパズルのような難しさがあります。

まず、最初の壁が「色」。 ブルーベリーの綺麗な色素はとてもデリケートで、パン生地に混ぜて焼くと、どうしてもくすんだ色に変色してしまいます。世の中のブルーベリーパンの多くが、着色パウダーを使っているのはそのためです。

次に「ふわふわ感」。 生のフルーツが持つ水分や酸味は、パン生地のデリケートな骨組みを壊してしまいます。生地がダレやすくなり、ふんわりと大きく膨らませるのが一気に難しくなるんです。

そして「香り」。 せっかくの果実の香りも、オーブンの高温であっという間に飛んでしまいます。人工的な香料(エッセンス)に頼らず、ブルーベリー本来の味と香りをパンの中にしっかり残すのは至難の業です。

添加物(市販品)を使えば簡単にクリアできるこれらの壁を、あえて「天然のブルーベリー」だけで乗り越えたい。

私が目指したいのは、便利な加工品でショートカットすることではありません。気まぐれで、扱いが難しくて、時にパン作りのセオリーを狂わせるような「ありのままのシンプルな素材」に真正面から向き合い、それを自由自在に使いこなせるだけの確かな腕を磨いていくこと。

だからこそ、何年もかけてじっくり向き合うのが面白いテーマなんです。

実は今年の6月、3年越しの試行錯誤が実を結び、ついに一度ゴールに辿り着きました。理想通りのパンが完成したのです。それがこちらです。

でも、まだ別の方法があるのではないか?とアプローチを変えてテストしているのです。

パン作りには色々なやり方が存在するように、ブルーベリーの色の出し方も色々なやり方が存在すると思います。どんな物があるのか?どのやり方が一番綺麗に色がでるのか?そこを探求しています。

今回の結果はこちらです。比較すると色がぜんぜん違うことがわかりますよね。

今日の実験は合格ラインには達していません。パンとしては成立していますが、私が望む色ではないのです。まだまだ研究が必要です。

どうなっていくのか?フォローして経過をみていてくださいね。鮮やかな紫になったらゴールです。

【会員の皆様へのお知らせ】
今回少し触れた「市販のパウダー」について。いちご、カボチャ、ほうれん草などの身近な製菓用パウダーが、実際にどのような加工を経てあの色や風味を保っているのか?裏側の食品科学について解説したディープな記事を、会員限定ページにて近日公開します。ご興味のある方は、ぜひそちらも覗いてみてくださいね。

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