これは永遠のテーマなのかな?いまだにネットで見かけます。
さて表題の「手捏ね、機械捏ね、どちらが美味しいの?」
これははっきり言ってわかりません。なぜなら、どちらも「美味しくも」「不味くも」作ることができるからです。
「どちらが美味しいパンになるのか?」この質問自体がナンセンスだと思います。

美味しいパンの基準
美味しいパンの基準って、あってないようなものです。人が判断するものなので、感じ方は様々です。
そして、パン作りの美味しさは「なにで捏ねるのか?」で決まるものでしょうか?それで決まったら世の中のパン屋さんは苦労しません。だから、この質問はかなりズレています。
手捏ねは美味しい!機械捏ねは不味い!(その逆も然り)を見たり聞いたりしたら
\ そのまま鵜呑みにしないでください /
パンの美味しさは生地が命ですが、それは「なにで捏ねたのか」という話ではなく、「どんなパン生地を捏ね上げたのか」と言う話しです。そして、捏ね上げから、焼き上げるまでのプロセスをどう経過してきたのかで決まります。
手捏ねでも、機械捏ねでも、良い生地は作れますし、ダメな生地も作れます。どちらにでもできるのです。
どんなに良い生地を作っても、その後の管理で失敗してしまえば、不味いパン生地になります。全く膨らまない。硬い。イースト臭い。アルコール臭い。そんな経験をした方も多いのではないでしょうか?私は何度もあります。最初はすごく良かったのに、最後でダメになったこと。
ビギナーさんにはわからないパンの要
パン作りの命であるパン生地がミキシングで作られること。この最初の工程がとても重要なことは、パン作りをしっかり学んだ人でないとわかりません。
パン作りに慣れている方ならわかることでも、パン作りをこれから始める方や、まだ始めたばかりの方には、わからないのです。「なにで捏ねたか」よりも「どう捏ねたか」、そして「どんな生地を作ったか」が大切なこと。

もし似たような質問を皆さんが受けたら、「手捏ねでも機械捏ねでも美味しく作れます」と教えてあげて下さい。
逆に、ミキシングを理解していないと、どちらで捏ねても、良いパン生地にはなりません。美味しいパンにするためには「良い生地作る」こと!これはどんな捏ね方でも共通です。
それぞれに合った捏ね方
- 「良い生地作る」には、手捏ね、機械捏ね関係なく、それぞれに合った生地作りをすること
- 良い生地ができたら、そこから焼き上げまで、正しく管理&コントロールすること
- 最高の状態で窯入れすること
- オーブンで上手に焼き上げること
これらが美味しいパンを作るために必要なことです。パンの美味しさは複合的に作られています。単一的に判断するものではないのです。
